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2012/1/11

【実証】ユーザーテンプレートを使いこなす (後編)

GMOクラウド株式会社の芦田です。前回の「ユーザーテンプレートを使いこなす(前編) 」では、ユーザーテンプレートを使うメリットについて紹介したので、今日はGMOクラウド Publicで実際にユーザーテンプレートを作る方法を解説します。

1 ユーザーテンプレートの作り方

GMOクラウド Publicのユーザーテンプレートは、仮想サーバーのバックアップをベースにして作成します。なので、まずはテンプレート化したい仮想サーバーのバックアップを取る必要があります。バックアップの作成は、クラウドコンソール上で仮想サーバーの情報を表示させ、上部のメニューから[ストレージ]-[ディスク]と選択します。図1.1のようにその仮想サーバーで利用しているディスクの一覧が表示されるので、バックアップを取りたいディスク(今回の場合はシステムが入ったディスク)の、右端の[バックアップリスト]のアイコンをクリックします。

まずシステムの入ったディスクのバックアップを取る
バックアップのリストが表示されるので、右下の[バックアップを取る]ボタンをクリックすることで、バックアップが取得できます(単にメニューから[ストレージ]-[バックアップ]でバックアップリストを表示した場合には、[バックアップを取る]ボタンが表示されないことがあります)。図1.2はまだ1つもバックアップない場合の表示例です。

[バックアップを取る]ボタンでバックアップが取得できる
しばらく待つ今取ったバックアップがリストに追加されるので、右端の[テンプレートへコンバート]のリンクをクリックしてください(図1.3)。すると図1.4のような確認のダイアログが出てくるので、[OK]ボタンを押します。

バックアップファイルからテンプレートに変換

[OK]をクリック
続いて、図1.5の 画面が表示されたら、テンプレートに付けるラベルの名前を入力します。ラベル名は他のテンプレートと重複していなければ何でも構わないのですが、分かりやすいものにしておいた方がいいでしょう。この例では「kumolabo-test-template」としました。入力したら、[バックアップのコンバート]というボタンをクリックすればテンプレートが作成されます。テンプレートの作成は数分で完了します。

テンプレートのラベル名を指定
作成したユーザーテンプレートの一覧は、左メニューから[テンプレートリスト]を選び、上部のメニューで表示を[ユーザーテンプレート]に切り替えれば確認できます。図1.6のように、今作成したテンプレートが追加されています。

ユーザーテンプレートの一覧に、作成したテンプレートが追加される
ここで、右端の[テンプレートの編集]アイコンをクリックしてみましょう。図1.7のように、テンプレートに関する詳細設定の編集ができます。「必要ディスクサイズ」は、このテンプレートを使用するために、仮想サーバーに最低限必要となるディスク容量のことです。同様に、「Min memory size」は最低限必要なメモリー容量になります。

テンプレートの詳細を編集

2 ユーザーテンプレートを使って仮想サーバーを構築する

続いて、このユーザーテンプレートを使って仮想サーバーを作成してみましょう。仮想サーバーの新規作成時に、図2.1自分で作成したテンプレートが加わっているのが確認できたでしょうか。これを選択するだけで、あとはシステムテンプレートを使う場合と全く同じです。

自分で作ったユーザーテンプレートが選択できるようになっている
仮想サーバーが完成したら、プロパティを見てみましょう。図2.2のように、テンプレートの項目に使ったユーザーテンプレートのラベル名になっていることが分かります。

基になったテンプレートが確認できる

3 ユーザーテンプレート使用時の注意点

このように簡単に使えて便利なユーザーテンプレートですが、使用するにあたってはいくつか注意するべき点もあります。

3.1 ファイアウォールやネットワーク構成の設定保持されない

ユーザーテンプレートでは、仮想サーバーの本体に設定したファイアウォールやネットワーク構成などの設定は保持されません。テンプレートの基になった仮想サーバーでファイアウォールを設定していたとしても、それはテンプレートには反映されないため、テンプレートを基に作った仮想サーバーで も再度手動で設定を行う必要があります。ネットワークの構成も同様で、ネットワークインタフェースを追加してあったとしても、テンプレートにはその設定は反映されません。

3.2 IP アドレスの設定が変わる

仮想サーバーに割り当てられる最初のIPアドレスは、作成時に自動で決定されます。これはユーザーテンプレートを使って作った場合も同じです。同じ構成の複数の仮想サーバーを作りたい場合にはこれで都合がいいのですが、基になった仮想サーバーとIPアドレスまで同じ構成で復基したいという場合には手動で設定を直す必要が出てきます。しかし、もしすでに他のユーザーの仮想サーバーがそのIPを使ってしまっている場合には、同じIPは使うこと ができません。ユーザーテンプレートを使った場合でも、IPアドレスなどの構成については変更の必要があるということに注意しましょう。

3.3 一部の設定ファイルはテンプレートに影響しない

システムやアプリケーションが利用する設定ファイルのうちの一部は、仮想サーバーの作成時に自動で生成されます。これらのファイルにはテンプレートの基になった仮想サーバーの設定は反映されず、新たに生成されることになります。例えばCentOSの場合には、IPアドレスに関連する /etc/hostsや/etc/resolv.conf、/etc/syscomfg/network-scripts/ifcfg-eth1などがこれにあたります。このようなファイルには最初の行に次のように記載されているので、もしこれを手動で変更した場合には、テンプレート化するときに気をつけておきましょう。
リスト3.3.1
###################### Automatically generated by GMO Cloud Public
逆に、Webサーバーやメールサーバーを構築する際などに自分で用意したファイルについては、元の仮想サーバーのものがそのまま適用されることになります。上に書いた理由でIPアドレスが変更になっている場合でも、その変更はこれらのファイルには適用されないので、手動で設定を直しておかなければ正常に動作しなくなる可能性が出てくるので、この点にも注意しましょう。

3.4 使用中のテンプレートは削除できない

いらなくなったユーザーテンプレートはテンプレートリストのページ(図1.6)から削除できます。ただし、そのユーザーテンプレートを基に作成された仮想サーバーがまだ残っている場合には削除できません。 それぞれのユーザーテンプレートを基にして作成した仮想サーバーは、テンプレートリストのテンプレート名をクリックすると一覧で表示されるようになっています。例えば図3.4.1は、kumolabo-test-templateを基に「kumolabo-test-2」という仮想サーバーが作られたことを示しています。この状態のままkumolabo-test-templateを削除しようとすると、図3.4.2のように表示されてテンプレートを削除できません。

各テンプレートを基に作られた仮想サーバーの一覧を確認できる

仮想サーバーが残っているうちはテンプレートを削除できない

3.5 ユーザーテンプレートは20個まで

現時点では、1ユーザーあたり作成できるユーザーテンプレートの個数は最大で20個までとなっています。上に書いたように使用中のユーザーテンプレートは削除できないので、もし20個で足りなそうになるような場合には、どの仮想サーバーがどのユーザーテンプレートで作られたのかを把握し ながらうまく数をコントロールする必要があります。ユーザーテンプレートはバックアップを基にして作るものなので、バックアップファイルと合わせて管理するのがいいと思います。
いかがでしょうか。ユーザーテンプレートは、サーバーの構成そのものを保存しておけるという仮想環境のメリットを生かした機能です。うまく活用することでシステムの構築や管理の手間が格段に小さくなるので、ぜひ使ってみてください。


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