ALTUS 3万円オフ!CentOS 7サポート終了相談キャンペーン

ALTUS 3万円オフ!CentOS 7サポート終了相談キャンペーン

【方法比較】ECサイト構築方法ごとの費用・手順・選び方

経済産業省の発表したデータによると、日本国内のECサイトの市場規模は右肩上がりに増加しています。
また、令和3年には20兆円を超える巨大市場に成長しており、新しくECサイトを立ち上げる企業も増えています。
引用元:電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました (METI/経済産業省)

しかし、ECサイト構築を担当することになった方の中には、どのような方法で構築するべきなのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
ECサイト構築に適した方法や必要な費用感や難易度は、立ち上げる予定のサイトの規模によっても大きく変わります。

この記事では、ECサイト構築の4つの方法から、必要な費用・サイト構築の手順まで解説します。

ECサイト構築における4つの方法

ECサイト構築における代表的な方法が次の4つです。

方法 メリット デメリット サービスの例
ECモール
  • ゼロからの構築が不要
  • 決済・集客をモールが対応
  • 仕様やデザインの自由度が低い
  • 広告費や手数料が発生
  • Amazon
  • 楽天市場
  • Yahoo!ショッピングなど
ECサイト作成サービス
  • サイトのデザインの自由度が高い
  • 顧客情報を自社で管理できる
  • 集客は自社で行う必要がある
  • 商品の販売時に決済手数料が発生する
  • カラーミーショップ
  • MakeShop
  • BASEなど
CMS
  • サイトのデザインの自由度が高い
  • 初期費用を安く抑えられる
  • 他のシステムと連携しやすい
  • サーバーを自社で準備する必要がある
  • 必要な仕様を実装するための費用・工数が大きくなる
  • Wordpress
  • shopifyなど
フルスクラッチ
  • デザインや仕様は自由
  • 他のシステムと連携しやすい
  • ゼロからの開発となるため、費用・工数が非常に大きくなる

ここでは、それぞれの構築方法の特徴やメリットを紹介します。

方法1.ECモール

最も手軽なECサイトの構築方法が、ECモールのプラットフォームに自社のショップを出店する方法です。

ゼロからの構築が不要で、出店にあたってのマニュアルやサポートも充実しているため、htmlやCSSの知識が無くてもECサイトを立ち上げられます。ECモール自体の集客力が高く、自社の商品が目に触れる機会が多くなる点もメリットです。

ただし、ショップのページの仕様やデザインの柔軟度は低く、他のショップとの差別化はしにくくなっています。また、商品を購入してくれた顧客の情報もプラットフォームが管理するため、自社での顧客を囲い込みにくい点にも注意が必要です。

年商100万円程度の小規模なECサイトから、1億円程度の中規模なサイトの構築におすすめできます。

方法2.ECサイト作成サービス

ECサイト作成サービスは、用意されたデザインテンプレートをカスタマイズして、htmlやCSSの知識が無い方でも簡単にオリジナリティのあるECサイトを構築できるサービスです。

豊富なデザインテンプレートや、チャット・電話によるサポート体制が充実しており、デザインの自由度は高くなっています。また、顧客の情報は自社で管理できるため、顧客管理や販促にも繋げやすい点がメリットです。

ただし、ECサイト作成サービスのシステムに依存する形となるため、他のシステム・アプリとの連携は限定的です。

無料、もしくは少額で利用できるECサイト作成サービスの場合、年商100万円未満の小規模なECサイトの立ち上げにおすすめできます。また、有料のECサイト作成サービスはカスタマイズの自由度も高く、中規模のECサイトの構築にも不足はありません。

方法3.CMS

CMSでは、専用の管理画面での操作でECサイトの作成や更新が可能です。

自社のサーバーにCMSをインストールして利用できるため、仕様やデザインの自由度は非常に高くなっています。

ただし、ECサイト作成サービスのシステムに依存する形となるため、他のシステム・アプリとの連携は限定的です。

代表的なCMSの1つであるWordPressは無償で、導入にあたっての初期費用を安く抑えられます。また、オープンソースのCMSも多く、拡張・連携の機能が充実しているため、他のシステムと連携しやすい点もメリットです。

ただし、サーバーの構築やECサイトのカスタマイズに専門的な知識・技術が必要となります。システム上の問題やサーバートラブルを自社で対応しなければならない点にも注意しておきましょう。

ECサイト構築にかかる工数も大きくなるため、デザインを外注で行う場合は費用が高くなる点にも注意が必要です。

方法4.フルスクラッチ

フルスクラッチは、ゼロからECサイトをプログラム開発して構築する方法です。

ゼロからの構築となるため、仕様やデザインを自由に設定し、必要な機能を全て盛り込めます。また、他のシステムとの連携も取りやすく、顧客管理や配送のシステムと連携した大規模なECサイトのシステムの構築が可能です。

ただし、ECサイトをフルスクラッチで構築する場合、数百万〜数千万円、規模によっては1億円程度の費用が必要となります。制作期間も長くなってしまうため、ECサイトを可能な限り早くスタートしたいというケースには不向きです。

また、外注でECサイトを構築する際には、制作会社選びも慎重におこなう必要があります。

ただし、サーバーの構築やECサイトのカスタマイズに専門的な知識・技術が必要となります。システム上の問題やサーバートラブルを自社で対応しなければならない点にも注意しておきましょう。

年商数十億円を超える大規模なECサイトの構築向けの方法です。

【方法比較】ECサイト構築にかかる費用相場

ECサイト構築にかかる、方法別の費用相場は次のとおりです。

ECモール 無料~10万円
ECサイト作成サービス 無料~1万円
CMS 20~60万円
フルスクラッチ 数百万円以上

CMSやフルスクラッチのように、構築にかかる工数が大きくなるほど必要な費用も高額になります。こうした構築方法の違いだけではなく、ECサイトの規模や実装する仕様によっても費用相場は変わります。

また、ECモールやECサイト作成サービスの場合、商品が売れた際の販売手数料をはじめとする手数料が発生する点に注意が必要です。各種手数料のほか、ロイヤリティなどのランニングコストも含めて比較するようにしましょう。

CMSやフルスクラッチでの構築の場合、サイトの保守・管理の費用も含めて経費をシミュレーションしておく必要があります。

ECサイト構築に必要な4つの手順

ECサイトの構築というと難しく考えがちですが、一般的なWebサイトを構築する手順と大きな違いはありません。大まかな手順は次のとおりです。

  • 手順1.要件定義
  • 手順2.サイト設計
  • 手順3.デザイン制作
  • 手順4.開発

ECサイト構築の方法に関わらず、手順はほぼ同様です。ただし、ECモール、またはECサイト作成サービスを利用して構築する場合、「サイト設計」「開発」の手順は必要ありません。

手順1の要件定義では、ECサイトの必要な機能や仕様・仕組みをまとめる作業です。要件定義を行うことにより、社内の制作担当や外注先など、制作に関わるチームが認識を共有できるようになります。大枠での機能から検索機能といった細かな要件まで定義しておけば、イメージに近いECサイトを構築できます。

続いて、手順2では要件定義でまとめた内容を基にECサイトの設計をおこないます。サイト設計の手順では、ECサイトの画面や機能の設計書を作成し、どのようにECサイトを開発していくかをまとめます。

手順3では、サイトの設計書を基にECサイトのデザインを制作します。デザイン制作においては、次のような点を意識しましょう。

  • ユーザーの購買意欲を高めるデザイン
  • 商品を検索しやすいデザイン
  • サイトと商品のイメージに統合性のあるデザイン

デザインが決まったら、開発の手順に進みます。開発を制作会社に外注する場合には、定期的に進捗状況を管理し、定義した要件のとおりに制作が進んでいるかを確認します。

構築手順の詳細は以下の記事で紹介しておりますので、ご参照ください。
※関連記事:Webサイト構築の4つの成功ポイントとは?手順・費用・最適なサーバー

ECサイト構築のために用意すべき環境

ECモール、またはECサイト作成サービスを利用する場合、基本的にはプラットフォームの環境を利用できますので用意するものはありません。

ただし、CMSやフルスクラッチでECサイトを構築する場合、次のような環境を用意しておく必要があります。

  • ドメイン
  • サーバー
  • SSL

ここでは、ECサイト構築に必要となる環境について解説します。

ドメイン

ECサイトをWeb上に公開する際の住所となるのがドメインです。

「.com」「.net」「.jp」「.shop」など、取得したいトップレベルドメインによってドメインを管理するレジストリが異なるため、ドメインを取得する際にはレジストラを介して登録します。

ドメインの料金体系には、登録費用と更新費用があります。契約期間に応じてランニングコストとして発生する費用となるため、料金での比較も重要です。

ECモールの場合はドメインの取得は必要ありません。また、ECサイト作成サービスを利用する場合も基本的には不要ですが、独自ドメインでの利用も可能です。

サーバー

ECサイトのデータをアップロードし、ユーザーに提供するために必要となる環境がサーバーです。サーバーには大きく分けて次の4つがあります。

種類 特徴 メリット デメリット
共用サーバー 1つのサーバーを複数のユーザーが利用する 費用が安く、サーバー管理・保守の必要がない 他ユーザーの使用状況に影響を受ける
専用サーバー 1つのサーバーを独占して利用する 環境設定を自由に変更できる 導入・運用のコストが高額になる
VPS 1つのサーバーに仮想的に占有の空間を作る 環境設定をある程度自由に変更できる 費用を抑えて運用ができる
クラウドサーバー クラウド上に仮想のサーバーを構築する 設定の自由度が非常に高い 従量課金のサーバーが多く費用が読みにくい

サーバーの料金体系には、月額料金制や従量課金制があります。従量課金制のサーバーの場合、アクセスが多い月には費用も高くなるため、必要な経費を予測しにくい点に注意が必要です。

ECモール、ECサイト作成サービスの場合、サーバーの用意は必要ありません。

SSL

SSLは、インターネット上でやり取りされるデータを暗号化する技術です。ECサイトの場合、クレジットカード情報をはじめ重要な個人情報を取り扱うため、サイトのSSL化は必須です。

SSL接続では、データの暗号化に加え、電子証明書により本人性を証明することにより、安全性を高めています。SSL化されたサイトにはSSL証明書が発行され、エンドユーザーの安心に繋がります。

SSLには無料・有料のものがありますが、ECサイトの運営では、顧客の個人情報を取り扱うため、セキュリティ面をしっかりと意識しておく必要があるため、有料のSSLを利用する方が望ましいです。

ECサイト構築方法の選び方と4つのポイント

ECサイトの構築方法の選び方は、基本的には一般的なWebサイトの構築方法の選び方と大きな違いはありません。
構築方法の選び方には、次に挙げる4点がポイントとなります。

  • 運用コストも踏まえて構築方法を選ぶ
  • 必要な機能を網羅した構築方法を選ぶ
  • アクセスの増加に耐えうるサーバーを選ぶ
  • セキュリティ環境が万全なサービスを選ぶ

ここでは、ECサイト構築方法を選ぶ際の4つのポイントを解説します。

ポイント1.運用コストも踏まえて構築方法を選ぶ

ビジネスとしてECサイトを運営する以上、費用対効果を考えて構築方法を選ぶ必要があります。

ECサイトの運用コストには、サイト構築にかかる初期費用に加えて、販売手数料などのランニングコストが発生します。

例えば、初期費用が無料のサービスでも、販売手数料が高ければ費用対効果が高いとは言えません。どの程度のユーザーが見込めるか解像度を高めてサイト設計しておけば、適正な運用コストの構築方法を選べます。

また、サーバーの料金も運用コストに影響するため、ECサイト運用に求められるサーバーの容量やスペックを精査する必要があります。

ポイント2.必要な機能を網羅した構築方法を選ぶ

構築方法によって実装できる機能にも違いがあるため、必要な機能を網羅できる構築方法を選ぶ必要があります。

例えば、顧客をクーポンやポイントで囲い込みたい、物流・在庫管理のシステムと連携をしたいなど、ECサイトの目的や意図によっても必要な機能は変わります。ただし、欲しい機能をすべて盛り込んでしまうと費用・工数が膨大になってしまうため、費用対効果を考える必要があります。

ECサイトのKPIや目標値を詳細に設定し、目標達成のために必要な機能を明確にしておきましょう。

ポイント3.アクセスの増加に耐えうるサーバーを選ぶ

ECサイトのKPIや目標値に合わせて、アクセス数の増加に耐えられるサーバーを選ぶようにしましょう。

アクセス数の少ないうちは共用サーバーでもECサイトの運用が可能ですが、アクセス数が増えると接続速度の低下や接続エラーの原因となってしまいます。速度の遅いECサイトはユーザーの離脱による機会損失を招くため、できる限り速度の出るサーバーを選択する必要があります。

また、下位プランから上位プランへの乗り換えが柔軟なサーバーなら、無駄の少ない運用が可能です。

ECサイトの表示速度を測定・評価するには、Googleが無料で提供する「PageSpeed Insights」が便利です。

ポイント4.セキュリティ環境が万全なサービスを選ぶ

ECサイトを運営するうえでは、クレジットカード情報をはじめ重要な個人情報を取り扱うため、セキュリティ環境が万全なサービスを選ぶ必要があります。

例えば、サーバーの中でもVPNが利用できるものやWAFなどセキュリティオプションが豊富なサービスをおすすめします。

また、セキュリティ対策のためには、定期的な保守・管理も重要となるため、サービスの保守・管理にも必要なコストが発生することも頭に入れておく必要があります。

まとめ

ECサイトの構築には主に4つの方法があり、サイトの目的や目標、売上の規模によって適した構築方法が変わります。

ECサイトの構築というと難しく考えがちですが、構築の手順や構築方法の選び方は一般的なWebサイトの構築と大きな違いはありません。サイトの要件定義をおこない、目標を設定することで、最適な構築方法を導き出せます。

運用コストを抑えてアクセス増加に耐えうるサーバーを用意したいなら、「ALTUS」のクラウドサーバーをおすすめします。

マネージドサービスによる構築支援やECサイト構築可能なパートナーも提案可能なため、ECサイト構築が初めてという方も安心しておまかせください。